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春暖花開外食に要注意

北海道の焼き肉店で先月、集団食中毒があり、女子中学生が死亡していたことがわかりました。保健所は「カンピロバクター」と呼ばれる細菌による集団食中毒と断定しました。

中学3年生の女子生徒は先月19日、北海道栗山町の焼き肉店で開かれた部活動の卒業生を送る会に参加しました。店はバイキング形式で、女子生徒を含め部活仲間14人が食中毒の症状を訴えていました。検査の結果、5人から「カンピロバクター」と呼ばれる細菌を検出。保健所はこの菌による集団食中毒と断定しました。

「牛肉、豚肉、鶏肉、ホルモン、レバー(を提供)。すごくつらいですし、本当に反省しています」(焼き肉店経営者)

症状が重かった女子生徒は、下痢や発熱などで札幌市内の病院に入院。1日の午後になって死亡しました。

「私自身、前日にお見舞いに行って、それまで体調がある程度いいと思って。食中毒の流れの結果だということで、お見舞いを言いたいし、謝りたい」(焼き肉店経営者)

警察は現在、女子生徒の死亡の原因がカンピロバクターによるものなのか調べています。

国内で発生している食中毒で最も発生件数が多いのがカンピロバクターによるものです。去年は306件1893人の患者が報告されています。

「一番多いのは下痢、腹痛というところですね。適切に抗生物質を使えば1週間以内には元気になると思います」(東京顕微鏡院 名誉所長 伊藤武氏)

カンピロバクターは、ニワトリや牛豚などの腸管の中に存在しています。中でもニワトリは保菌率が高く、鶏肉の5割、半分近くが汚染されているともいわれています。鳥の刺身や生レバーやユッケなどは感染のリスクが高い食品です。

「牛肉や豚肉、鶏肉は必ず加熱する。肉が褐色になるまで焼く。生肉に触ったときに、箸にカンピロバクターがつきます。生肉を取る箸と焼いて食べる箸は別にする」(東京顕微鏡院 名誉所長 伊藤武氏)

中心部を75度以上で1分間以上加熱すれば、カンピロバクターやO157などの大腸菌は死滅します。気温が上がり湿度が高くなる4~6月に発生のピークを迎えるということで、これからの季節、警戒が必要です。


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